GESSAY

《げっせい》ジャイアンツ(読売巨人軍)とその選手スタッフに関するニュースや試合結果などをまとめ、あれこれ思うことを書いています。

長野まで人的補償で広島に移籍

長野が広島に移籍は想定外?FA人的補償プロテクト外の意味は?

 

長野がFA人的補償で広島移籍に発狂する?女性

 

内海に続き長野移籍の衝撃

丸の人的補償の件は時間を要して年を越したが、年が明けたとたんに長野を指名という衝撃が走った。

 

仕事始めの4日に、松田オーナーから「10日前後には知らせる」との情報があったので油断していた。

 

 

そしたらいきなり週明け7日に長野移籍の情報が流れたのだ。

 

最初は東スポの情報だったので、間違いかも知れないと思っていたが、その日のうちに正式発表となった。

 

巨人球団の仕事始めである7日に希望選手の提出がされたとのこと。

 

そしてすぐに、海外で自主トレをしている長野の前向きで素晴らしいコメントが発表された。

 

ドラフトで2度も他球団からの指名を拒否して3年も浪人した男が、数時間で、しかも海外で気持ちの整理ができるとは思えない。

 

移籍の覚悟はできているとの情報(東スポ)もあったことから、水面下では話が行われていたのだろう。

 

広島の緒方監督も前日に予告していたみたいだし、実は早いうちから方向性は固まっていたという情報もある。

 

 

中日岩瀬の件もあるし、受けるのか拒否するのか事前に確認するだろうね、やっぱり。

 

それが関係していかは分からないが、ジャイアンツの中で契約更改のオオトリだったのが長野である。

 

交渉の中でプロテクト外になっていることも話があったのではないかと思ってしまうが、考え過ぎだろうか…。

 

そういう話が本人と直接されるのかどうかよく分からないが、長野くらいのベテランならあってもおかしくないだろう。

 

長野は昨シーズン、規定打席には届かなかったものの、年俸アップに繋がる一定の成績を残している。

 

ただ、もともとスロースターターで好不調の波も大きい選手であるし、年齢から体力的にも使い難い面はある。

 

しかし阿部慎之助も「一番練習をしない天才だった」と話しているが、長野は野村克也氏も認める『天才』なのだ。

 

「俺が見てきた中で、一番練習をしない天才だった」と笑いながら振り返りつつ、「あいつが本気で練習したらどうなるのかは興味深い」とも。

 

9月28日にDeNA戦でサヨナラホームラン、さらに9月30日には広島戦サヨナラヒットを打ち、東京ドーム最終戦を締めくくったことは記憶に新しい。

 

ジャイアンツのCS進出へのポイントとなったのは間違いない。

 

そんな、ジャイアンツを愛し、何かを持っている天才がなぜプロテクト外になったのだろうか?

相次ぐ生え抜きの流出

炭谷の人的補償プロテクトから内海が外れていたことはジャイアンツファンにとっては衝撃だった。

 

さらに今回長野までもが外れていたことに、さらに大きな衝撃を受けたファンは多いだろう。

 

ただ、内海がプロテクトから外れていたことから、長野や亀井も外れていると予想した人もいたかも知れない。

 

そういう自分も、冷静になってみると「やっぱりか」という気持ちのほうが強くなってきた。

 

現実に、今回のプロテクトは若返りを考えてのものだったと、大塚副代表は答えている。

 

「内海の時と同じでショックですよね。全体のバランスを見てプロテクトしてますけど、まさかですよね。若返りというのも考えてのプロテクトだったんですけど、あの辺を持っていくとは思っていなかった」

 

今のジャイアンツは若返りが求められているのは確かに事実である。

 

広島から大竹を獲得したときには、入団後2年の一岡が人的補償となり、昨シーズンは勝利の方程式を担っている。

 

しかし大竹は移籍後1年目こそ9勝したが、その後は一軍と二軍を行き来して、昨シーズン一軍昇格もなく終わっている。

 

その後もヤクルトから相川を獲って奥村を出し、DeNAから山口俊を獲って平良を、そして西武から野上を獲って高木を出すなど、若手を捨てて賞味期限の短い選手を獲ることが続いた。

 

新しい若手もあまり出て来ず、今や「育成のできない巨人」「若手が潰れていく巨人」と揶揄されるようになっているのである。

 

だからといって、巨人愛を貫いた生え抜きの内海と長のプロテクト外はファンにとって許されるものではないだろう。

長野の移籍は想定外か

内海のときは、エース左腕の菊池が抜けることもあり、ある程度想定していたのだろうと思った。

 

しかし、さすがに今回の長野は、育成の広島と言われる球団だし、一岡の例もあって本当に想定外だったのではないか。

 

広島は若手を獲ってくるだろうと、若手を中心にプロテクトしたのだろう。

 

しかし、広島が出した答えはベテランだった。

 

鈴木球団本部長は「9年連続で100安打を打てる選手はうちにもいない」とその実力を認める。

 

巨人の山口寿オーナーが「紛れもないチームの看板」、石井球団社長が「断腸の思い」と言えば、大塚副代表が「まさかですよね。」と言う。

 

「何とも痛いですよね。長野選手はドラフトで他の球団から指名されて2回拒否してジャイアンツに入ってくれたという選手なので、紛れもないチームの看板ですよね。契約更改も終わっていたし、増額の更改になっていた。こういうことになったのはジャイアンツとしては残念だし、痛いと思います」

 

「チームの変革の時期とは言え、内海選手に続き、チームの顔として活躍してくれた長野選手を送り出すのは、断腸の思いです。長年の功績に感謝するとともに、今後の活躍を期待しています」

 

「内海の時と同じでショックですよね。全体のバランスを見てプロテクトしてますけど、まさかですよね。若返りというのも考えてのプロテクトだったんですけど、あの辺を持っていくとは思っていなかった」

 

もし、今シーズン優勝できなければ、フロントは責任を取るのだろうか?

 

ペナントレースと人気の“2冠”獲得を目指し、「日本一のフロントと言われるように」と厳命した。

 

言った鼻から、その人気の大きな要素を一つ手放すというのはどういうことだろう?

長野は「選手冥利に尽きる」

先ほども書いたが、広島からの指名は内々には早いうちから本人に伝えられていたのだと思う。

 

松田オーナーが年始に10日ごろにはと言ったのは、本人の決断に時間を要すると思ったのかもしれない。

 

繰り返すが、中日の岩瀬の件もある。

 

最初の東スポの報道によって、長野は引退するのではないか?と思ったファンも少なくないだろう。

 

しかし、その当日には海外にいる長野からの素晴らしいコメントが発表された。

 

「3連覇している強い広島カープに選んでいただけたことは選手冥利(みょうり)に尽きます。自分のことを必要としていただけることは光栄なことで、少しでもチームの勝利に貢献できるように精いっぱい頑張ります。巨人では最高のチームメートに恵まれ、球団スタッフ、フロントのみなさんの支えのおかげでここまで頑張ることができました。また、9年間応援してくださったジャイアンツファンの皆様のおかげで苦しいことも乗り越えることが出来ました。ありがとうございました。ジャイアンツと対戦することを楽しみにしています」

 

しかし入団時あれほど頑なに巨人愛を貫いた男が簡単に移籍を受け入れるだろうか?

 

トレードではないが、戦力外通告を受けて他球団からのオファーがあるにも関わらず、巨人愛を貫き引退した選手もいる。

 

今シーズンから内野守備兼打撃コーチを務める元木大介氏である。

 

しかし、内海も長野も違った。

 

時代は変わりメジャー進出する選手も増え、愛する球団よりも必要とされる球団でプレーするスタイルが主流になったのかもしれない。

 

ただ、内海のときにも書いたが、長い間に渡って活躍した球団の功労者を、手ぶらでサヨナラするとは思えない。

 

内海や長野の移籍には、何らかの手形が渡されているのではないだろうか。

 

幸い、二人ともFA権を取得している。

 

来年また!とは言わないまでも、近い将来またジャイアンツのユニフォームを着るに違いないと思う。

原監督は

我々は彼ら2人を守ることができなかったが、相手球団はしっかりと評価して取った。ルール上、仕方のないことです。勝負の世界は足し算ばかりではない。足し算で丸、炭谷、引き算は内海、長野になった。人生はトータルで勝負」

熱い心を持った大将も、人事においては冷酷だ。

チームメイト、OBの声

阿部

「そこはルールだから仕方ない。ただ野球人生は終わらない。同じ野球人として戦っていきたい」

意識的にそうしてるのか、阿部の最近のいろんなコメントが首脳陣寄りに感じる。

 

亀井

「内海の時もそうですし、一緒に戦った仲間。僕の中では最大のライバルだったし、寂しい。あいつが入ってきて、『あいつに勝たないとレギュラーにはなれない』という思いでやってきた。壁になってくれたというか、あいつがいたおかげで僕も今までできている」

長野がいたから亀井は頑張れた。

 

上原


自らつぶやく上原。

 

坂本、内海

坂本は、「…」と数秒間沈黙した後、言葉を絞りだした。「何も言葉が出ないです」。それ以上、言葉は続かなかった。普段はしっかりと言葉を発するキャプテンが「すみません…」。また沈黙し、会話は終わった。
内海は、「…」。必死に言葉を探すが、見つからず。何とか心に整理をつけながら「僕が移籍する時にチョーさんは『寂しい』と言ってくれましたけど、僕も本当に寂しいです。チームは変わりますが、ともに同じ形での移籍になるので助け合いながら、頑張りたいです」

絶句の二人。

 

ラミレスDeNA監督

「まず彼にとってはいいことだと思う。丸の加入で出場機会は少なくなるはずだった。これで出場機会が与えられる」と激励した。

指導者である第三者からみた率直な意見だと思う。

 

西本聖氏

選手は「自分だってどうなるか分からない」という不安な気持ちになる。これでチームが1つになれるのか。チームに良い空気は流れないと思う。

西本氏自身も、まだ野球をしたい気持ちからトレードを受け入れてた過去がある。

 

中畑清氏

「伝統」や「格式」を口にする球団が薄っぺらになったな。そう感じられてならない。

人情味溢れる中畑氏らしい評論だ。

 

堀内恒夫氏

「一緒に野球はやっていないけど俺の顔を見つけるとすぐに挨拶に飛んできてくれる 広島へ行くと聞いた時なぜか最初にその君の姿が脳裏に浮かんだんだ。礼儀正しくて真面目な男そして『誰かのために』その思いが人一倍強い男じゃないかな」

今回の件を批判するOB評論家もいるなか、選手時代に悪太郎と呼ばれた堀内元監督のコメントを見ると球団との距離感の違いを感じる。

1月のカレンダーは長野

衝撃の走った2019年の年初めだったが、ジャイアンツカレンダーの1月はなんと長野だった。

 

 

これは予言なのか、シーズンオフの顔になるのは要注意かも…?

まとめ

ジャイアンツファンにとって今年のオフほど衝撃を受けた移籍はなかったのではなかろうか。

 

これが勝負の世界と言ってしまえばそれまでだが、それなら結果で納得させてもらうしかない。

 

また内海にも長野にも何らかの手形(それが口頭契約であっても)を渡していると信じている。

 

幸い二人ともFA権を持っているので、すぐに行使して帰ってくるだろう。

 

今回はおそらく若手中心にプロテクトしたのだろうから、逆に言えば若手の台頭を期待しよう。

 

個人的にはMLB選抜戦でランニングホームランを打った松原聖弥に期待したい。

 

松本哲也を超える『育成の星』になってほしいものだ。

 

そして広島の誠也に負けない、巨人の聖弥になってほしい。

 

なんか、最後は全く違った話になってしまった。

このページの先頭へ戻る